無理といわれるものから、最高傑作は生まれるね。
親愛なる君に

劇団四季の新しい劇場の柿落とし公演で、とうとう「ライオンキング」
を見てきたよ。
ブロードウエイで初演が始まったとき、ちょうどニューヨークにいたのに、
満席でチケットが取れず、ずっと気になっていた。
ディズニーアニメ版を見ると、これを生身の人間でするのは、無理無理
と考えてしまうだろう。僕もそうだった。
でも、無理無理というものが、とてつもなく凄いものになるんだね。
見てない人が想像してるような、ぬいぐるみショウなんかじゃ、全然ない。
バレエと、インドネシアの影絵と、日本の人形浄瑠璃と、アメリカのパペットが、
融合したイリュージョンだ。
美人演出家のジュリー・ティモアさんは、人形を交えた演出が得意な演出家
だから、ブロードウエイでも、見たことのない世界ができあがっている。
動物を見るだけでも、一見の価値あり。
ヌーの大群に襲われるところ、やられたって感じだ。

                        中谷彰宏拝
P.S.
ビデオでアニメ版を見直して、もう一度劇場に見に行こう。