自転車にも、兄弟があるよね。
親愛なる君に

「秘書の部屋」(第60の扉)で報告があったように、
自転車を買い換えました。
赤い自転車です。
名前は、「ポストマン」君。
「夢を運ぶ郵便配達」という意味です。
「レインボー」君と、いい組み合わせだね。
カタログから選ぶとき、ほかの色もあったけど、
みんながあんまり乗ってない自転車にしようと思った。
駐輪場で、マンションの認めシールをどこにはろうか、
かれら嬢と相談した。
「みんなどこにはってる?」
と、周りを眺めてみた。
「この自転車は、ここにはってあるね」
と、隣の自転車を見た。
「同じ赤で、間違いやすいから、シールを張る位置で、
目印にしたほうがいいですね」
とかれら嬢が、言った。
なんと、よく見ると似ているどころか、車種もまったく同じ自転車だった。
「この人は、なんか別のシールが貼ってあるね」
と見てみると、見覚えのあるマークだった。
そこには、「ハイブロー武蔵」と書かれていた。
「友達の部屋」でもおなじみの、ハイブロー武蔵さんの自転車だった。
兄弟にめぐり合った気がした。

                        中谷彰宏拝
P.S.
今度、自転車でどこかに出かけよう。