思い出の作品に、いつも杉浦直樹さんがいて、今も続いている。
親愛なる君に

三谷幸喜さんの「ありふれた生活」の中で、
あこがれの杉浦直樹さんに「合い言葉は、勇気」に出演してもらったときの、
どきどきする話が出ていた。
杉浦さんは、昔から、僕も大好きです。
杉浦さんで、僕が思い出す作品が、三谷さんと同じこともうれしかった。
パルコ劇場の「おかしな二人」。それから、「第2章」。
ニール・サイモンといえば、杉浦直樹さんを思い浮かべる。
それは、僕にとって、パルコ劇場の思い出でもある。
向田邦子さんの「あ・うん」の杉浦直樹さんも良かった。
ニール・サイモンといい、向田邦子さんといい、
大好きな作家の作品に出ている人は、共通している。
昔の作品だけじゃないところも、凄い。
最近でも、杉浦直樹さんが出る番組は、はずれがなく、面白い。
作品が面白いから、名優だとは限らない。
でも、はずれがなく面白いということは、
やっぱり名優だということだ。
倉本聰さんの「街」で、
老いぶれたシナリオライターが、昔、脚本を破ったように、
電話帳を破ってみるシーンは、どきどきした。
その後、大原麗子さんと愛し合うんだよね。
凄い。

                        中谷彰宏拝
P.S.
また、杉浦さんの舞台があったら、一緒に見に行こう。