ロング・アンド・ジグザグ・ロード。
(長谷川耕造さん)
親愛なる君に

面白い本の読み方に2通りある。
ひとつは、一気に読める本。
もうひとつは、面白すぎて、立ち止まらざるを得ない本。
難しいからじゃなくて、胸が痛むから、なかなか先に進めないのだ。
ほとんどの本が、一気に読める本だ。
久しぶりに、立ち止まりながら読まなくてはいけない本に出合った。
レストラン界で最もかっこいい男・長谷川耕造さんの
『タフ&クール/レストランを創った男』(日経BP社)だ。
読み終わったとき、手に持っていた本を見て驚いた。
背中が、使い古された辞書のように割れて、ハードカバーが破れていた。
読みながら、力が入って、
辞書みたいにぼろぼろにしてしまっていたのだ。
これは、恋愛論でもあり、ビジネス論でもあり、サービス論でもあり、
リーダー論でもあり、そしてなによりも、
密度の濃い青春論だ。
青春は、決して一直線ではなく、ジグザグした長い一本の道なのだ。
「ロング・アンド・ジグザグ・ロード」だ。

                        中谷彰宏拝
P.S.
僕の線を引いた本を、貸してあげよう。