頑張るとは、人の2倍働くこと。
(紳助さん)
親愛なる君に

紳助さんの深夜番組『キスイヤ』が面白い。
新婚さんいらっしゃいの恋人版だ。
恋人同士が、隠していた秘密を告白する。
いちばん印象に残っているのが、
「実は、彼女が、年上だった」というエピソードだ。
この番組の面白いところは、
告白が、何段階にもなっているところだ。
告白は、ひとつでは終わらない。
告白は、告白を呼ぶのだ。
「実は、彼女は、バツイチだった」
彼のリアクションが、複雑になる。
「実は、結構、大きな子供もいた」
彼は、プロポーズを考えていた。
「どうする?」と紳助さんが、彼に聞いた。
「気持ちは、かわりません。結婚します」と答えた。
それに対して、紳助さんは、「がんばれ」とは言わなかった。
「冷静に考えたほうがええよ。一瞬の興奮で、ええかっこしたら、
続けへんよ」
大人のアドバイスである。
ところが、これが最後の告白ではなかった。
「実は、彼女のお腹には、もう彼の子供がいた」
驚く彼に、紳助さんは、次のアドバイスをした。
「さっき言うたことと、違うこと言うわ。
結婚しい。どうする?」
「はい。がんばります」
「がんばるって、どうするの?」 
「…………」
「がんばるって、二人の子供のために、人の2倍働くことやで」
笑いながら、涙が出た。
こういう熱いところが、紳助さんの魅力ですね。

                        中谷彰宏拝
P.S.
ビデオあるから、一緒に見よう。泣くよ。