大阪では、エスカレーターで、歩かない人はいない。
親愛なる君に

大阪に行って、発見した。
一人幅のエスカレーターが多い。
東京では、エスカレーターは、最低二人幅になっている。
狭い階段でも、上り用と下り用のそれぞれ一人幅エスカレーターがついている。
そのため、階段のスペースがなくなっているところもある。
東京では、そんなに狭い階段には、エスカレーターはつけない。
「せっかちな大阪人が、階段がなくて、怒らないんだろうか」と
東京人は、心配する。
それは、甘い。
大阪では、エスカレーターで、歩かない人はいない。
エスカレーターにのって、さらに歩くのが、大阪人なのだ。
東京では、エスカレーターは「自動階段」だが、
大阪では「加速階段」なのだ。
「東京と大阪で、エスカレーターの立つ位置が逆」というのは、間違いだ。
なぜなら、大阪では、エスカレーターでは、右も左も、
歩いてのぼっているからだ。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君は、いつも僕の話を作り話だと言って笑うけど、
じゃあ、大阪に一緒に行って、証明しよう。