存在感の出せる人は、細かいことにグジャグジャ言わない。
(吉本興業・木村政雄さん)
親愛なる君に

凄い人の言葉は、プロボクサーのパンチくらい重い。
吉本興業の木村政雄さんは、
クロスカウンターくらいの破壊力のあるひと言をくりだす。
新聞のコメントで、こんなことをおっしゃっていた。
ある人が、クレームをつけた事件に関して、こう言った。
「そんなことでしか、存在感が出せんのかい」
じっとしていても、存在感の出せる人は、
細かいことにグジャグジャ言わないということなのだ。
存在感を出そうとしている時点で、
もうその人には存在感はない、ということなのだ。
大声でわめく人は多い。
大声でわめくのは、大声でわめかないと、存在感が出せないからだ。
でも、大声でわめけばわめくほど、
存在感は、薄れていくのだ。
木村さんは、たぶん、タバコに火をつけながら、この言葉を、
小さい声で言ったんだろうな。
大声を出したくなったら、つぶやこう。
「そんなことでしか、存在感が出せんのかい」
言葉のパンチは、気持ちいいなあ。

                        中谷彰宏拝
P.S.
いつもきついこと言って、ごめんね。