絵に決まりなんて、ひとつもない。
(横尾忠則さん)
親愛なる君に

NHK『課外授業 ようこそ先輩』の横尾忠則さんの授業が、
面白かった。
クラスのみんなが描いている絵が、
一人の人が描いたみたいに、
みんな同じに感じるねという指摘は、どきりとした。
横尾さんは、まず

【1】子供たちに自分が好きな絵や写真を模写させた。
個性がなければいけないと言いながら、
模写をさせるところが面白い。

【2】出来上がった絵を、こんどは、
何も見ないで、もう一枚同じ絵を描かせた。
忘れたところは、想像で描いてもいいし、
変えたいところは変えてもいい。
これって、絵だけじゃなくて、文章を書くときや、
演技をする時の、もっともいい学び方なんだよね。
2枚目の絵のほうが、圧倒的にいい絵になる。
個性も出ている。
「少し変えてもいいですか?」という子供の質問に、
「どうやってもいいよ。絵に決まりなんて、ひとつもないんだから」
というひと言が、印象に残った。

                        中谷彰宏拝
P.S.
僕は、いつか子供たちを教える学校を作ってもいいなと感じてます。