無邪気で爽やかな性欲がいい。
(『良いセックス 悪いセックス』)
親愛なる君に

セックスの話を痛快にできる女性は、魅力的だ。
斎藤綾子さんの『良いセックス 悪いセックス』(幻冬舎)は痛快でした。

<疲れている男に、セックスは期待できない>
<(デートをしたら)セックスは大好きだから、やって当たり前。
 やらずに帰るなら、その分も楽しませろ>
<理性に縛られない、快楽のためのセックスをしてくれた>
<ディズニーランドでデートするより、南の島でリゾートするより、
 おしゃれな店に飲みに行くより、とにかくセックス>
<人のモノは盗っちゃいけない。だから、私は借りることにしてるの>
<無邪気に性欲に突き動かされて、ペニスを弾ませて
 ベッドに飛び込んでくるようなタイプの人が好きです>
<残された人生のセックスの回数の中でどう楽しむか>

こういうのを読むと「すんごい人」を想像するかもしれませんが、
斎藤さんは、お話しすると、すごく謙虚で感じのいい美人です。
きっと、ロマンティストなのです。

<ドキッとするようなセリフ>も、
<ドキッとするような金離れのよさ>も、
<ドキッとするようなセックス>と同じくらい好きなのです。
<……をなめるようにむさぼり読んだ>という表現も、最高。
いいセックスをしたような爽やかな読後感の本でした。

                        中谷彰宏拝
P.S.
僕の君に対する気持ちも、この本の中にあった。
<尽くすことは、もはや快楽>