クイズ番組では、誰もが小学生になる。
(『タイムショック21』)
親愛なる君に

久しぶりに緊張した。
テレビの番組で緊張することなどないのに、
たぶん、『平成教育委員会』以来のことだ。
クイズ『タイムショック21』でのことだ。
『タイムショック』は、僕が小学生の頃、
田宮二郎さんの司会のときから大好きで、いつも見ていた。
いつか出たいと思っていた。
そして、30年以上して、復活した番組に、とうとう出た。
『タイムショック』は、知識との戦いでも、時間との戦いでもない。
ひたすら<緊張との戦い>だ。
30年余の年月は、巨大なプレッシャーになった。
もうひとつプレッシャーがあった。
それは、実家の母親が大のクイズマニアだということだ。
たとえ1問間違っても、「よくできた」ではなく、
「なぜできなかったか」と叱られる。
僕は、完全に<小学生>になった。
気持ちも、知識も、小学生になった。
クイズ番組が面白いのは、大学教授も、俳優も、誰もが、
小学生になるからだ。
頭が悪いのではなく、小学生に戻るだけなのだ。
『タイムショック』は、タイムマシーンなのだ。
そして見ている人は、誰もが<小学生の母親>になるのだ。
シリーズは、芸能人最強クイズ王決定戦。
まずはその回のチャンピオンを決めて、
チャンピオンを集めたチャンピオン大会で、グランドチャンピオンを決める。
この日の出場者は、原田大二郎さん・なすびさん・大桃美代子さんと僕。
そこで、波乱の展開が。
どんなことになったか、番組で見てください。(7月2日放送予定)

                        中谷彰宏拝
P.S.
君が緊張しているところも、僕は好きです。