いつのも役者が集まると、アンダー20みたいで楽しい。
(『修羅の群れ』撮影絶好調)
親愛なる君に

今、映画の撮影に入っています。
『修羅の群れ』というヤクザ映画です。
キャストが、凄いのです。
松方弘樹さん・菅原文太さん・梅宮辰夫さん・小林旭さん・
渡哲也さん・丹波哲郎さん・中井貴一さん・隆大介さん・
渡辺裕之さん・高松英郎さん・名高達男さん・夏八木勲さん……
と、主役クラスが勢ぞろいする映画です。
『仁義なき戦い』のキャストに、今の豪華メンバーを加えたような作品に、
ご一緒できるだけで、勉強になります。
監督は、『広島やくざ戦争』や『史上最悪の兄弟』の巨匠・辻裕之監督。
これだけの大物がいても、
楽しんでできるのは、いつもの辻組の常連がそろっているからです。
常連組は、今回は、サッカーで言えば、
アンダー20みたいな気分で、冗談ばかり言ってます。
監督と、役者が、常連で作る楽しみは、こんなところにあるんですね。
37度を記録した日に、炎天下で喪服を着て、お葬式の撮影でした。
腰を一瞬あげるだけで、パイプ椅子が、サウナの木のように
熱くなるのでした。
隣で、兄弟役の山本竜二さんが、
「こんなことなら、昨日サウナに行かんでも、よかったがな」と言ってました。
ハリウッドだったら、役者一人一人にキャンピングカーがつくのですが、
日本の映画は、松方弘樹さんでも、
折りたたみ椅子ですから、凄いですね。
それは、日本映画の良さでもありますね。

                        中谷彰宏拝
P.S.
どなってる声が聞こえても、セリフの練習だから、
びっくりしないでね。