文章は、短くするほうが難しい。
親愛なる君に

「なぜ、中谷さんの文章は、短いのですか?」
という質問を、よく受けます。
料理のお皿にのっているパセリは、
食べますか?
新鮮なパセリなら食べます。
乾いた古臭いパセリなら、僕は、残します。
一流の料理には、残すものがありません。
ムダなものが、なにもないのです。
二流のお弁当は、いろいろ入っている割には、
残すものがたくさんあります。
一流の板前さんは、
包丁の動きにムダがありません。
本物とは、ムダがないことです。
僕は、本を書くときでも、ムダを極力、取り除こうと思います。
だらだら長く書いていいなら、楽チンですけどね。
短くまとめるほうが難しいのは、
いっさいのムダを排除するからなのです。

                        中谷彰宏拝
P.S.
おいしいものだけ、食べよう。