犯罪者だって、口説くときには、マゴマゴする。
(イッセ―尾形・桃井かおり二人芝居)
親愛なる君に

イッセ―尾形さんと桃井かおりさんの二人芝居を観ました。
イッセ―さんの一人芝居とは、また一風違う空気が漂っていました。
これが、二人芝居の面白いところですね。
桃井さんとの前の2作とも違う空気になっていました。
僕は、昔の『売れない作家とその妻』で、桃井さんが、
笑いをこらえているのが、印象的でした。
今回の4編は、犯罪者の家族や、犯罪者が刑期を終えたあとといった、
犯罪者でも、やっぱり少し視点が違う物語でした。
イッセ―・桃井版『世にも奇妙な物語』です。
今まさに4人の家族を殺したカップルが、
自殺する前に知り合いに電話するような「犯罪者の日常」が描かれていました。
犯罪者にも、日常があるんですね。
普通のドラマは、犯罪者のハレの日を描きますが、
イッセ―ワールドでは、犯罪者のケの日常生活を描きます。
元犯罪者が元犯罪者を、ドキドキしながら口説こうとする。
そりゃ、犯罪者だって、口説くときは、やっぱりマゴマゴするんですね。
犯罪者のマゴマゴ感が、リアルでした。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君のマゴマゴ感も、好きだよ。