通は、おいしい店より、おいしいものを知っている。
(源さん)
親愛なる君に

おいしいものを、知っている人は、
お店単位ではなく、単品で考えます。
シューシャインの源さんは、おいしいものを知っています。
源さんは、「あそこの店は、おいしい」という言い方はしません。
「スーラ―タン麺なら、あそこがおいしい」という言い方をします。
とり鍋ならどこ、豆ならあそこ、と単品ごとに、
おいしい店を知っています。
おいしいものをつきつめると、見方が厳しくなって、
「その店なら、何でもおいしい」ということには、ならなくなるからです。
「あそこは、あれはおいしいけど、ほかのものは食べちゃダメだよ」
と、連れてってくれます。
「おいしい店ができたから、食べに行こう」ではなく、
「あそこに、あれを食べに行こう」というのが、楽しいのです。
お店に入ってからメ、ニューを見て考えているようでは、
野暮なのです。

                        中谷彰宏拝
P.S.
源さんに教えてもらったアレを、今度一緒に食べに行こう。