これは、戦争の始まりではなく、戦争の終わりを意味する。
(アメリカ同時多発テロ事件)
親愛なる君に

今回のアメリカへのテロ攻撃に対して、僕の考えを話しておきます。
この犠牲は、けっしてムダにならないでしょう。

1.航空機テロは、これが最後になる。

アフガン戦争中に、アメリカの訓練を受けた
飛行機テロの老舗のラーディングループは、
今回にすべてをかけたので、出払ってしまった。

2.中東とアメリカの絆が逆に深まった。

イスラム過激派が、イスラム全体を敵に回してしまった。
そのせいで、アメリカとイスラムが協調できた。
「犯人と、犯人をかくまった国に、報復する」というのは、そういう意味です。

3.報復の報復はない。

戦争のプロのアメリカは、今、報復の準備をしているのではなく、
報復の報復ができないように、周りをがっちり固めている。
アメリカという国は、やるときには、そこまで徹底してやる国です。
だから、事件があったとき、すぐ中東諸国は、「うちではない」と宣言した。
アメリカに攻撃をされたら、国がつぶれてしまうことを、
首脳レベルは、知っているからだ。

僕は、21世紀は、戦争のない時代だと考えています。
もちろん、心構えもいりますが、
これこそ、戦争の時代の終わりを告げる事件だったと言えるでしょう。

気をつけることは、1点だけ。

4.イスラム嫌いにならないこと。
  経済不安をもたないこと。

それこそ、テロリストの本当の狙いにのってしまうことになるからです。
金融の中枢を破壊されても、コンピュータのデータは、
全く影響を受けていません。

最後に、犠牲になられた方のご冥福をお祈りします。

                        中谷彰宏拝
P.S.
だから、大丈夫。