「なるほど」と思うことは、君の中に前からあったこと。
親愛なる君に

君が、真剣な顔で、何かを僕に質問します。
僕は、一生懸命考えて、答えます。
すると、君はいつも目を輝かせて、こう言います。
「なるほどね。どうしてあなたは、そんなことを思いつくの?」
それは、僕が思いついた答えじゃないんです。
君が、もうすでに、持っていた答えなのです。
君が、僕の本を読んで、「なるほど」と感じたことは、
君自身の心の中に最初からあって、
自分でも気づかなかったことなのです。
たぶん、僕がしていることは、
君の心の中にあって、君が自分でも気づいていないことを、
「ほら、こんなに素敵な思いつきがあるよ」
と、掘り出してあげることなのです。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君の「なるほど」と言うときの目の輝きが好きです。