ラストスパート・ネタのオンパレード。
(イッセー尾形さんの『歌ネタライブ』)
親愛なる君に

イッセー尾形さんの『歌ネタライブ』を観てきました。
歌ネタは、いつもオムニバスの最後に演じられます。
最後にあるということは、エネルギーの消耗量が大きいのです。
途中にやってしまうと、他のお芝居ができなくなるくらい疲れるのです。
もうエネルギーを全部使っていいというところでしか、できないネタです。
最初から最後まで、全編ラストスパート・ネタを、やるのだから大変です。
しかも、ストーリー的には、歌ネタは重いものが多い。
歌の中の世界は、入れ子ドラマになっているので、
歌の中の世界と、それを歌う歌手の、二重構造を演じる難しさもあります。
並べてみると、曲調だけではなく、
歌う時の顔の表情が、シャンソン、カントリー、フォーク、路上などと
くっきり違うことが、続けて観ることで、より鮮明にわかりました。
それぞれの歌手が、どんなところで歌っているのか、
まわりの景色が、見えてくるところも凄かった。
歌ネタなので、イッセーさんの普通のお芝居にはないアンコールがあった。
しかも、黒ビニールのゴミ袋を出した時に、
アトムおじさんファンとしては、それだけで大爆笑だった。
イッセーさんは、演じる衣装を全部、舞台に並べているので、
衣装が一つ一つなくなっていくのが、いつも悲しくてしょうがない。
歌ネタは、これ以外にもまだたくさんあるということを
知ってるという優越感にひたりながら、クエストホールを出るところで
アトムおじさんのタンが出た。

                        中谷彰宏拝
P.S.
観終わったあと、自宅で、今日観たイッセーさんの
モノマネをするのが楽しみです。