自分を呼ぶ母親のモノマネをしてみよう。
(イッセー尾形さん『ただの記録』)
親愛なる君に

イッセー尾形さんの『ただの記録』という
ドキュメンタリービデオを観ました。
イッセーさんと、ドイツの演劇学生とのワークショップです。
イッセーさんのお芝居を、通訳なしでドイツの演劇学生が観て、
自分で設定を解釈して、演じるというのが面白かった。
言葉が通じない分だけ、よりイメージがふくらみました。
僕たちは、逆に言葉が通じる分だけ、大切な何かを
見落としてしまっているのかもしれません。
友達の歩き方をまねするというのも、面白かった。
鏡を見ながら、登場人物の変な表情をつくる練習も面白かった。
いちばん面白かったのは、
普通の自己紹介のかわりに、「母親が自分を呼ぶモノマネをする」
という自己紹介でした。
メイキングビデオの中で、出色でした。
より、イッセーさんのお芝居を楽しめるようになりました。
『ただの記録』なんてタイトルですが、ちっとも『ただの記録』では、
ありませんでした。

                        中谷彰宏拝
P.S.
僕の母親が僕を呼ぶ時のモノマネを今度してあげよう。
君のママが、君を呼ぶ時のモノマネも教えてね。