遠くから近づくヘリコプターの音は、ドキドキする。
(パリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団+林英哲さん)
親愛なる君に

「パリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団」のコンサートに
行ってきました。
いきなり、大好きなホルスト『惑星』の「火星」のイントロが始まったとたん、
鳥肌が立ちました。
『スターウォーズ』のオープニングのようなドキドキです。
ラヴェルの『亡き王女のためのパヴァ−ヌ』は、
僕の『天使がくれたラブレター』の中でも、使った大好きな曲で、
涙が出そうになりました。
これだけで、もう元は取れたのに、なんと今回は、
和太鼓の林英哲さんとのコラボレーション。
しかも、楽曲がラヴェルの『ボレロ』です。
手持ち太鼓を叩きながらの、花道からの登場も、面白かった。
ボレロの169回のリフレイン。
「好きだよ、好きだよ」と繰り返されるうちに、
最初はなんとも思わなかったのが、
いつのまにか、「どうにでもして」となってしまうような麻薬感を感じました。
僕は、遠くから近づいてくるヘリコプターの音が好きです。
林英哲さんのソロ『飛天遊』の冒頭の小さく叩く太鼓が、
まさに、近づくヘリコプターのドキドキでした。
パリ・ギャルド・レピュブリケーヌのメンバーは、
一人一人が一流のソリストでもある、ドリームチームです。
誰もが、パトリス・ルコントの映画や宮崎駿さんのアニメに出てくる
外国人のような味のある、いい顔をしていました。

                        中谷彰宏拝
P.S.
鼓笛隊に入りたかった君の話を、聞かせてください。