やらせは、ひとつもないところがいい。
(写真集『南青山の天使』)
親愛なる君に

『南青山の天使』(全日出版)が発売になりました。
これは、僕の初めての写真集です。
写真集といっても、自分が撮られる写真集ではありません。
自分が、撮った写真集です。
最初は、「ヘタウマ」でも味があればいいかなと、やってみました。
ところが、あがってみると、自分で言いますが、
実によく撮れているのです。
中に出てくる人は、やらせの仕込みのように見えますが、
仕込みは、まったく使っていません。
たまたまそこにいた人だし、
たまたまそこを通りかかった人です。
だから、ちょっと、ビクビクしながら撮っています。
相手が振り返ると、
知らん顔して、別の方向を撮っているふりをした写真もあります。
そんなふうに、とぼけて別のアングルで押したシャッターで、
いい写真が撮れたものもあります。
いい発見が、たくさんありました。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君は、中ではどの写真が好きですか?