僕の言葉の原点は、テロップだった。
(『俺たちの旅』)
親愛なる君に

秘書室のパープル・淺野君が、
『俺たちの旅』のファンサイトを見つけてくれた。
なんと、エンディングに流れた詩が、全編収録されていた。
これは、凄い。
詩を読んでいくだけで、ドラマの一つ一つを思い出してしまう。
僕の書いている言葉の原点のひとつは、ここにあったことがわかる。
僕の、分かち書きをする手法は、
テレビのテロップの手法だったのだ。
ちょうどこのドラマが放送された時、
僕は、短歌部を作って凝っていた。
やがて、博報堂でコマーシャルを作るようになってからも、
画面にコピーを書くという仕事を続けた。
『俺たちの旅』は、
それそれの放送回のタイトルも、話し口調だった。
ちなみに、第1話のタイトルは、「男はみんなさびしいのです」
第2話は、「男はどこか馬鹿なのです」だった。
エンディングの詩から影響を受けたことは、5つある。
1.1行ずつ、現れること。
2.筆書きであること。
3.背景に、映像があること。
4.背景に、音楽があること。
5.背景に、ドラマがあること。
意識して、書いているわけではない。
自分で、自分の文章を分析すると、こうなる。
そのうちに、卒論で誰かが分析してくれるだろう。

                        中谷彰宏拝
P.S.
今度、BGMを流しながら、朗読してあげよう。
曲は、『ただお前がいい』がいいね。