ある土地に旅するのは、必ず前世からの理由がある。
(羽田孜さん)
親愛なる君に

宇和島での六本木男声合唱団のコンサートには、
団員である元総理大臣の羽田孜さんも、ご一緒しました。
羽田さんは、忙しいのに、こまめに参加されます。
羽田さんの実家は、長野県なんですが、
長野県の更埴市は、アンズ林で有名です。
そのアンズは、そもそも昔からあったものではなくて、
姉妹都市である宇和島市から贈られたものだそうです。
更埴市では、宇和島から贈られたアンズが見事に実り、
今では、逆に宇和島に苗を贈っているほどだそうです。
アンズは、腎臓やノドに効果のある薬膳にもなります。
こんなロマンチックな話を、羽田さんは宇和島のみなさんにされました。
宇和島のみなさんが、喜ばれたのは言うまでもありません。
どんなにいい話をされることより、
地元の話をしてもらえるのが、いちばんうれしいですね。
その土地に行くのは、
きっと前世から何かの理由があって、行くんですね。
話しかける人たちにも、気さくに笑顔で話されていた羽田さんに、感服しました。

                        中谷彰宏拝
P.S.
ある人が、僕の『なぜ彼女にオーラを感じるのか』を持ってこられました。
羽田さんは、「見せて」と、手にとって開くと、「なるほど、なるほど」と、
声を出して読み始めました。
目を通す人はいますが、声に出して朗読を始めた人は初めてでした。
これが、羽田さんの魅力なんですね。