大怪我で、ふっきれることもある。
(ジャンプ・アマン選手)
親愛なる君に

ソルトレークオリンピックで、いろいろあったけど、
ドラマもいっぱいあった。
民放は、バラエティ合戦になったけど、
さすがNHKは、ドラマ的で面白かった。
たとえば、ジャンプ2冠のスイスのアマン選手は凄かった。
ノーマークの20歳の無名の選手だった。
昨年のドイツでのワールドカップで、アマン選手は
転倒して、あと一歩で死ぬところだった。
ジャンプの転倒だから、半端じゃない。
その時の傷が、まだ顔に残っていた。
死にそうな事故を起こすと、普通それがトラウマになって、
思い切って飛べなくなるはずだ。
ところが、アマン選手は逆だった。
「吹っ切れた」と言うのだ。
その結果が、ノーマルヒル金メダル。
そして、メダルをとってプレッシャーのあるラージヒルでも、金メダル。
ワールドカップで、事故がなかったら、
メダルは取れなかったかもしれない。
あらゆる失敗には、意味があるのだと、教えられた。

                        中谷彰宏拝
P.S.
競技ではなく、内容を見よう。