勇者は、自己記録と戦う。
(フードファイトクラブ)
親愛なる君に

フードファイトクラブの早食いバトルを見た。
「食べる」と「スピード」と「挑戦」を
テーマにしている僕としては、感動した。
そこでは、もはや、「食べ物を粗末にしている」という批判は、
なんてつまらない発想しかできない人間かがわかる。
1.5リットルのウーロン茶を、なんと4秒で飲み干す世界だ。
そこには「実験」と「トレーニング」と「集中力」が求められる。
スピードとは、集中力なのだ。
そしてなによりも感動したのが、
トライアルが3回できる中で、
すでに1位の記録を出していて、チャレンジしなくても
勝利が決まっている選手が、自己記録を伸ばすために
さらにチャレンジすることだ。
戦うものは、敵と戦っているのではなく、
自分の記録と戦っているのだ。
苦手なジャンルで、負けるとわかっていながら、
パスしてもいいのに、あえてトライする選手もいた。
そこにはもはや「駆け引き」という姑息な作戦はなかった。
見ているだけで、満腹になりながら、
すがすがしさが残る戦いだった。

                        中谷彰宏拝
P.S.
僕と一生かけて、おいしいものを食べる挑戦に、つきあってね。