本を書くのは、旅館と同じくらいの小商いだ。
親愛なる君に

本を書くことって、
商売の規模から言えば、
ちっともビッグビジネスじゃないんですね。
巨大チェーンホテルというより、
旅館経営のような小商いなんです。
だからこそ、親密度が大切なんです。
どうせ旅館なら、
新規のお客様もコツコツ増やしながら、
常連のお客様を大切にして、家族ぐるみでおつきあいしていただく
老舗旅館でありたいと思います。
どんなことでも、自分がやってることが、
規模の大きなものだと思うようになると、
おかしな方向へと進んでしまいます。
規模は小さいけど、
本で出会えた人が、一人でも二人でも、幸せになることができたら、
意義は大きいと思います。
ホームページの掲示板が「中谷湯」というのも、
あながち偶然ではないんですね。

                        中谷彰宏拝
P.S.
末永く、おつきあいしたいです。