自分の仕事に打ち込むという応援の仕方もある。
(サッカーワールドカップ)
親愛なる君に

サッカーワールドカップで、決勝進出がかかった
チュニジア戦のある時刻、僕は、ボウリングの試合をしていました。
テレビで応援するよりも、
一緒に戦うことを選んだのです。
見ながら応援するという仕方もあるけど、
自分のやるべきことをやって応援するというやり方もあるのです。
石原慎太郎都知事は、仕事中でもテレビで観戦することを認める
粋なはからいをしました。
ついつい忘れがちになってしまうんですが、
どんな時でも、仕事をしている人がいることを、
忘れてはいけないんですね。
ボウリングの試合には、いつもとかわらない参加者がいました。
スコア用にあるボウリング場のテレビでは、
サッカーの試合が映し出されていました。
いつもテレビを見ているのに、
その時テレビを消していた駐車場のおじさんに、
世間に流されない潔さを感じました。
いや、ひょっとしたら、そのおじさんは昔サッカーをやっていて、
直視できないくらいドキドキしながら、
心の中で応援していたのかもしれません。
ワイシャツの下には、ブルーのTシャツが透けていたような気がします。

                        中谷彰宏拝
P.S.
テレビをつけていなくても、
ゴールした瞬間の歓声は、空から聞こえてきました。