財布のお金の入れ方に、その人のお金に対する人生観が出る。
(吉田栄作さん)
親愛なる君に

タダシ・オブ・NYのコレクションで、吉田栄作さんと
お会いしたので「『マネーの虎』が面白い」というお話をしました。
ドラマよりも、ドラマチックなのです。
出資の依頼者と、投資をする虎たちとの一騎打ちなのですが、
実はレフェリー役の吉田さんの役割が、重要です。
生ものの番組なので、
演出の立場になるレフェリー役の吉田さんが、
緊迫感をかもし出すことに成功しています。
虎は、出資する100万円の札束を、積み上げているのですが、
吉田さんによると、
その積み上げ方に、虎のお金に対する気迫が感じられるそうです。
ピラミッド状に積み上げる人。
お寿司のようにキレイに斜めに積む人。
そして、札束を見せない人。
札束でなくても、
財布の中のお金の入れ方で、
その人のお金に対する人生観が出るのですね。
電卓を叩きながら真剣に依頼者の話を聞く虎の一人、小林さんの電卓の
使い込まれた手あかに、
商売に対する根性が染みついています。

                        中谷彰宏拝
P.S.
時には依頼者に、時には虎に、そして時には吉田栄作さんに
感情移入して、見ています。