シャツをパンツの外に出すべきか、中に入れるべきか。
(ジャン・フェランディス・コンサート)
親愛なる君に

コシノジュンコさんのブティックで開かれた
ジャン・フェランディスさんのフルートのコンサートに行ってきました。
3階のホールではなく、2階のブティックでのコンサートというのが、
オシャレでした。
フルートは、もっとも人間の声に近いと言われています。
そして、最も遠くまで聞こえると言われています。
だから、横溝正史さんの『悪魔が来りて笛を吹く』のイメージになるのです。
僕が子供の頃、夜中に一人で起きて勉強していると、
どこからともなくフルートが聞こえてきて、怖かったのを覚えています。
ジャンさんは、白いシャツを着ていたのですが、
シャツをパンツの外に出したほうがいいかどうか、
観客の投票で決めましょうと聞きました。
普通は、中に入れるので、
僕は外に出したほうが面白いなと思いました。
こんなことを観客に聞くアーティストも、珍しいですね。
結局、シャツを外に出したほうがいいとなったのですが、
ピアニストのエミール・ナフモフさんは、「ノー・シャーツ」と、叫んでいました。
コンサートの開始は、フランスタイムの夜8時。
それからカクテルタイムが始まったのは、
これまたフランスタイムの夜10時でした。
大きな窓から、青山の骨董通りを走る車を眺めながら聴くフルートは、
コンサートホールとは違う味わいがありました。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君は、シャツを出すほうが好き?
それとも、中に入れるほうが好き?