将棋盤の裏に、中谷本の原点があった。
親愛なる君に

僕は、中学生の頃、将棋ばかりしていました。
生徒会室でも、将棋をしていました。
その頃使っていた将棋盤を、まだ持っています。
二つ折りにできるタイプなのですが、
もう、ちょうつがいのところが壊れていて、
バラバラになっています。
裏側には、小さな文字で、びっしり注意事項が、書かれています。
勝負を通じて反省した事柄が、
その都度、書き込まれてるのです。
将棋の本から、一気に書き写されたのではありません。
失敗して、悔しい思いをするたびに、
ひとつずつ書き込まれたのです。
ここにも、後の中谷本の原点が、発見できます。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君への手紙も、一気に書いたのではなく、
少しずつ書いたのです。
それがたまって、いっぱいになっただけなのです。