好きな人について書けば、読後感は良くなる。
(中尊寺ゆつこさん『セレブ列伝』)
親愛なる君に

中尊寺ゆつこさんの『セレブ列伝』(廣済堂出版)を読みました。
成功者のことを書くのは、実は非常に難しいのです。
顔を似せる時、
デフォルメしてブスにして、似せるのは簡単だけど、
ゆつこさんのは、ちゃんと美人で似てるから、凄い。
文章も同じです。
セレブ本は、後味がよく書くのが難しい。
けど、これも、見事に後味がいい本になっていて、いい。
僕も、成功者や達人のことを書いているから、
書き方について、改めて勉強になりました。
成功者について書く時、2つのことが大切です。

1.真実っぽく書くために、悪くデフォルメしないこと。
いいところを引き出して、しかも実感があるというのが、
書き手の力量なのです。
悪く書いて似せるのは、簡単なのです。

2.読後感が、いいこと。
この2つは、根は同じです。
つまり、書く対象が、好きであることです。
僕は、好きな人について書くのが好きです。
嫌いな人について書くのは嫌いなので、書きません。
これが、僕が本を書いたり、絵を描いたりする時の基本姿勢です。
結局、読後感は、書く人の人格が出てしまうんですね。
嫌な人が書けば、嫌な読後感になるし、
いい人が書けば、いい読後感になるのです。

                        中谷彰宏拝
P.S.
だから、君についての話を書きたいのです。