崖っぷちから、生き残るコツは、裸になること。
(『フル・モンティ』)
親愛なる君に

ブロードウェイミュージカル『フル・モンティ』を観てきました。
冒頭から、いきなりスーツ姿のビジネスマンのストリップが始まります。
ピチピチモッコリパンツを脱ぎそうになったところで、
誰かの携帯電話が鳴ります。
男が探すと、携帯電話がピチピチパンツの中から出てくるというくすぐりです。
結局、ピチピチパンツも脱いで、カバンで隠して退場。
崖っぷちのリストラたちが、ストリップをして稼ぐというお話です。
崖っぷちの人って、ドラマになりますね。
「崖プティ」と言うと、ちょっとフランスっぽくて、おしゃれです。
人間が裸になることこそ、ドラマなんですね。
ストリップこそが、エンターテインメントの基本ですね。
たかが、脱ぐだけではありません。
ストリッパーさんは、ダンスがうまい。
ただ裸になるだけでは、見せる舞台にはならない。
そこには、「ためらい」と「じらし」と「切れ」と「思い切り」があるから、
エンターテインメントになるのです。
崖っぷちに立って、生き返るためのコツは、裸になることです。
ラストに、全員がフルヌードになります。
その瞬間、バックライトで、シルエットになるのですが、
小堺一機さんは、ニューヨークで見た時、
「アングロ・サクソンの股間は、シルエットでも、はっきり見えた」
と、感動してました。

                        中谷彰宏拝
P.S.
今度一緒に、ストリップを見に行こう。