大人の手品は、そもそもセクシーなものだ。
(『マジク ドゥ パリ』)
親愛なる君に

『マジク ドゥ パリ』(品川プリンスホテル・クラブeX)を観てきました。
セクシーさが、フランスの手品のみどころです。
手品は、そもそもセクシーさが、不可欠な要素です。
あのまじめなランス・バートンですら、言ってました。
「旅行と手品の共通点があります。
それは、美女と一緒だと楽しいということです」
せっかく子供の入れないクラブでするのだから、
ディズニーランドではできないセクシーネタがいい。
セクシーネタといっても、スタイル抜群のお姉さんの
裸を出せばいいというものではなくて、
裸にはないセクシーな笑いがあっていいのです。
たとえば、今回の演出では、
会場から選ばれたおじさんが、
セクシー美女とカーテンの中に入るのですが、
そのカーテンが、意味深に揺れます。
さらに、セクシー美女は、その前におじさんにロープで縛られています。
マジシャンは、客席に残った奥さんに、
「大丈夫ですよ」と慰める、といった趣向です。
客席から、できるだけまじめそうなおじさんを選ぶのも、コツです。
堅そうなおじさんであればあるほど、
セクシーな演出効果を上げます。
それから、手品には欠かせないトークの通訳も、
ただ通訳者が淡々と訳すのではなく、
色っぽい声のお姉さんが「神様」という設定で、
天の声として、通訳をしていたのが大人っぽくて、面白かった。

                        中谷彰宏拝
P.S.
また、セクシーな手品を、一緒に観に行こう。