僕の本は、癒し系ではなく、燃やし系のSM本だ。
親愛なる君に

九州から出てきて、やりたかった仕事をしている、
という18歳の女の子から、お手紙をいただきました。
〈中谷さんの本は、優しい。でも、甘やかさない。 
「ダメでもいいんだよ……」という「癒し系」じゃなく、「燃やし系」です。〉
「燃やし系」とは、いい言葉のセンスですね。
〈中谷さんの本は、走ってる〉
そう言われてみると、僕の本は、じっとしていないですね。
だから、読むと一緒に走りたくなるんですね。
彼女に、会ってみたくなりました。
彼女の仕事は、SMの女王様です。
そこで、僕は気づきました。
彼女の仕事こそ、優しくするけど、甘やかさない仕事なのです。
ということは、僕の本は、すべてSM本なのです。
SMの女王様から学ぶ、『恋愛女王』を書いたのは、必然でしたね。
〈走ってる〉と言われると、
小出義雄監督との対談の本、『本当の生きる力をつける本』を書いたのも、
必然でしたね。
僕の本を読んでくれる人が、僕自身を発見してくれるのですね。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君も、燃やし系です。
そして、君も走ってます。