新しいことを始めるには「調べすぎないこと」と「いいかっこすること」。
(ハリ治療)
親愛なる君に

最近、ハリに通っています。
ボウリングの練習のし過ぎで、
毎日通って、1年たった疲れがたまっていました。
さすがにこれだけ本を書いてると、
それは手首もケアしてあげないと大変ですね。
「ハリって、痛くないですか?」という質問をよく受けます。
ちっとも、痛くありません。
痛みは、記憶と先入観なのです。
前に痛かった記憶を思い出して、「きっと、痛いはず」と感じているだけなのです。
注射針よりかなり細くて、0.16ミリ。
髪の毛の太さです。
しかも、血管のすきまに打つので、
ハリが痛かったから、打ち方を間違っているのです。
「神経に刺すから、ビクッとする」というのも、誤解です。
ビクッとするのも、打ち方の間違いです。
西洋医学の神経と東洋医学の経絡は、まったく別のものだからです。
ハリのもっとも正しい感覚は、「じんわり」が正しいのです。
同じように、お灸も、熱そうに見えますが、ちっとも熱くありません。
偉そうなことを言っているけど、
最初からハリに行ったのではなくて、
たまたま行った整骨院で、「中谷さん、ハリ、抵抗ありますか?」
ときかれて、怖がりと思われたくないので、
いいかっこして、「大丈夫です」と答えただけなのです。
それが、よかったみたいです。
初めてだったのですが、やってみると、ちっとも痛くないのです。
実は、前からかなり興味はありました。
ハリに抵抗のある人は、効果が出ないようです。
何でも素直に信じやすい僕は、効果がありました。
ハリは、自然治癒力を刺激するので、
その後すぐに、よくなるわけではありません。
効かないという人は、ここで誤解しているのです。
一晩寝て、自分の体で治して、次の朝、楽になっているのです。
後で見ると、看板にでかでかと「鍼灸」と書かれていました。
よく見ないで入ったおかげで、新しい世界に入ることができました。
新しい世界に入るには、「調べすぎないこと」と
「いいかっこすること」の2つが大切ですね。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君の前では、この2つができます。
君のおかげです。ありがとう。