イメージトレーニングは、テロリストになったつもりで。
(アイバンク皇居マラソン2)
親愛なる君に

アイバンク皇居マラソンの前夜、
徹底的にコースを頭に焼きつけるイメージトレーニングをしました。
コース図に、より詳細な地図を照らし合わせながら、
あらゆる門や橋や公園や堀の名前、交番の場所を書き込んで覚えていきました。
堀の形や噴水、周囲の建物の名前まで、書き込んだ地図を作りました。
走りながら自分で実況中継ができるくらいに、
古舘伊知郎さんのように、皇居の歴史の本まで読みました。
皇居警備のおまわりさんに見つかったら、テロリストと間違えられるくらいでした。
ベッドの中で、何周も何周も走りました。
前夜、早く寝るためにベッドに入ったのに、
イメトレで、興奮しすぎて、4時半まで眠れなかったのは、誤算でした。

いよいよ当日、坪田先生は今年の目標を教えてくれました。
「今年の目標は、2つ。
1.昨年の自分の記録を更新すること。
2.中谷さんに勝つこと」
僕も、同じでした。
昨年は、坪田先生に40秒差で負けました。
27分前後の勝負になるだろうというのが、
僕の作戦でした。
坪田先生が、いったいどのあたりを勝負ラインにしているかが、微妙でした。
たぶん、接戦になるだろうから、
前半の下りを抑えて、ラストにいかに余力を残すかというゲームメイクをしました。
下りで飛ばすと、膝にきて後半バテます。

スタート直後、坪田先生は、飛び出しました。
僕は、ピッチ走法で、第1区1キロを、4分ペースに、
坪田先生にムリに追いつかずに、走りました。
ちょうど1キロ地点で、坪田先生に追いつきました。
「中谷さん、ちょっと速くない?」
と言いながら、飛ばしたのは坪田先生でした。
僕は、下り1区4分8秒、下り2区4分14秒と、
予定通りの抑え気味のペースで走ったおかげで、
余裕がかなりありました。
坪田先生は、3キロ地点で、いきなりスパートをかけて抜いていきました。
僕は、必要以上についていかず、作戦通りのペースを守りました。
それでも、平地3区は、4分54秒と、予定の5分より、いいペースでした。
50メートルも行かないうちに、坪田先生に追いつき、かわしました。
さて、勝負は、残りの上りの4区、5区です。

                        中谷彰宏拝
P.S.
来年は、皇居の模型をつくって、シミュレーションしよう。
さて、結果は明日のレターで。