中谷本には、先入観への反論と、反論への備えが、書かれている。
(『メンタツ』)
親愛なる君に

鷲田小彌太先生の『論理的に考える練習』(PHP研究所)を読んで、
もうひとつ大きな発見がありました。

〈論は、必ず『反論』である〉

これは、まさしく、『面接の達人』のことです。
『メンタツ』は、従来の就職本に対する反論として、書かれています。
「これまでの就職本では、A だったが、
今の就職は、B なのだ」
という文体で、『メンタツ』は、すべての項目が書かれています。

〈論理的な思考は、必ず反論への備えを持っている〉

これも、『メンタツ』なのです。
『メンタツ』の中に、こういう決まり文句があります。
「そういうと、君は、こう反論するかもしれない。でも……だから、こうすべきなのだ」
そして、反論に対する備えの説明を用意してある。
『メンタツ』は、

1.今までの本への反論。
2.反論への備えの説明。

という文体で、すべて書かれています。
『メンタツ』の文体は、中谷本すべてに共通する考え方でもあります。
鷲田先生に、まるでCTスキャンですね。
中谷彰宏の発想の仕方を、内部構造まで、見抜かれてしまいました。

                        中谷彰宏拝
P.S.
論理的に考える練習として、『メンタツ』を読んでみよう。