「さすが」を口癖にすると、ほめ上手になる。
(座右の銘)
親愛なる君に

「座右の銘」には、2種類あります。
「理想の座右の銘」と、「現実の座右の銘」です。
「座右の銘は、なんですか?」と、よく聞かれます。
「座右の銘」としてあげる言葉は、たいてい実際とは違います。
「できないけれども、こうなければならないな」という
自分の短所を戒める言葉なのです。
僕の本に書かれていることは、すべて僕自身の座右の銘です。
ということは、自分がなかなかできないことを自分自身に戒めているのです。
「現実の座右の銘」は、「口癖」です。
その人らしさの出る言葉は、無意識に出る「口癖」なのです。
「口癖」は、本人は気づきません。
バレリーさんが、気づいて教えてくれました。
「さすが」です。
そう言われてみると、よく使っています。
「さすが」は、人をほめる言葉です。
どんなに厳しいことを言っても、
最後に「さすが」をつけると、ほめ言葉になります。
僕の座右の銘は、「さすが」ということになりますね。
こういうささいな言葉に気づいた人は、「さすが」ですね。

                        中谷彰宏拝
P.S.
毎日、君に、「さすが」と思っています。