お芝居の楽しみは、驚かされる手法と出合うこと。
(『ミュージカルプレイ・LETTER』)
親愛なる君に

『ミュージカルプレイ・LETTER』(博品館)を観ました。
こんな手法もあるんだなと驚きました。
驚いた3つのこと。

1.ミュージカルなのに、2人しか出ない。
普通、ミュージカルは、登場人物が大勢でます。
ところが、『LETTER』には、渡辺健さんと坂本真綾さんのたった2人しか出ません。
二人芝居なのに、ミュージカルなのです。

2.ミュージカルなのに、セットがない。
普通、ミュージカルは、セットをたくさん使います。
「何もない空間」という演出は、ストレートプレイの手法だけど、
ミュージカルでも、ありなんですね。
その分、照明の演出と役者の演技力が求められます。

3.1人が歌って、もう1人がセリフを言う。
普通、ミュージカルでは、2人で歌います。
一部セリフを言っても、やっぱり歌のほうが長いのがほとんどです。
『LETTER』では、1人が歌って、もう1人が、セリフを語るというのも、新鮮でした。

僕は、お芝居でも映画でも、登場人物の少ない作品が大好きです。
お芝居の楽しみは、もちろん、ストーリーもありますが、
「こんな手もあるんだな」と驚かされることですね。

                        中谷彰宏拝
P.S.
ストーリーの話をひとつもしていないのに、なんとなく面白そうでしょう。
ストーリーは、今度、話してあげるね。