一見、表に見えるほうが、実は裏。
(コインの裏表)
親愛なる君に

秘書室で、「コインの表は、どちら側か?」ということが、
話題になりました。
「大きな数字の書いてあるほうが、一見、表に見えるけど、
実は、裏」と、僕は、まるでクイズ番組の回答のように答えました。
1000万円の問題で、みのもんたさんにぐっとにらまれて、
「ファイナルアンサー?」と聞かれても、動じません。
なぜなら、この問題は、中学時代、友達と議論したことがあるからです。
パープル・淺野君が、インターネットで調べると、
「造幣局では、決まりはない」とのことでした。
昔のコインでは「年号が入っているほうが、裏」とのことでした。
大きな数字が書かれているほうに年号が入っていますから、
僕の説は、間違っていないことになります。
ハリウッド映画で、賭ける時には、
「ヘッズ・オア・テイル?」と言います。
つまり、頭か尻尾かということなのです。
なぜこのことが中学時代、問題になったかというと、
僕は、中学時代、学校でゲームを作っては、
休み時間ずっと、友達としていたのです。
あまりに流行りすぎたので、サイコロを持ってくることが禁止になりました。
そこで、サイコロのかわりになったのが、六角の鉛筆とコインだったのです。
造幣局はどうあれ、僕らのゲームの公式ルールでは、
大きな数字の書いてある側が「裏」なのです。
なぜ、大きな数字の書いてある側を、裏にしたのか。
「一見、表っぽいほうが、実は裏」という人生の真理を、
中学時代に学んだからでした。

                        中谷彰宏拝
P.S.
コインでキスを賭けよう。
その時は、どちらが表かは、あとで決めよう。