最前列は、舞台の一部だ。
(『ゴールデンライオン』)
親愛なる君に

『ゴールデンライオン』を観てきました。
中学の頃、日中国交が回復して、
中国の中学と姉妹校関係を結んだことがキッカケで、
上海雑技団が、僕の中学で公演をした時、
生徒会長だったので、最前列で観ました。
雑技というのは、あらゆる技という意味です。
その中には、「力芸・倒立芸・平衡芸・道具芸・空中芸・動物芸・形態模写芸・
手品・ユーモア・仮装動物芸」など、あらゆる芸が含まれます。
ジャッキー・チェンのカンフーは、道具芸の応用です。
中国四大発明のひとつの火薬も、
武器としてより、雑技として最初は利用されていたのです。
観た人は、「中国版シルク・デュ・ソレイユ 」だと言うかもしれませんが、
中国雑技団からすれば、「カナダ版雑技団」と言うでしょう。
雑技団は、1000以上もあって、4年に一度、全国大会があります。
その大会での優秀チームが合体したドリームチームが、
『ゴールデンライオン』なのです。

1台の自転車に、13人以上(それ以上は数えることができませんでした)
が乗る芸は、さすが自転車王国・中国です。
13人以上も乗ってると、お巡りさんも
「二人乗りはやめなさい」と注意できません。
奇しくも、僕は28年ぶりの生の雑技団を、同じ最前列で観ました。
最前列で観ると、いろんな発見があります。

1.回転芸の風が来る。
2.ピエロにからかわれる緊張感を味わえる。
 (休憩中もウロウロしているので、パンフレットを読んでるふりが必要)
3.芸人のマントが当たる。
4.息をあわせる「ハッ」という気合が伝わる。
5.舞台のそでで出を待つ芸人がチラリと見えて、緊張が伝わる。
6.東洋人もなかなか美形で、肌がつるつるなのがわかる。
7.間近で観ると、大人っぽく見える美人が、意外に若いのがわかる。
8.間近で観ても、手品のトリックが、やっぱりわからないことがわかる。

最前列は、客席のいちばん前ではなくて、舞台の一部なのです。
最前列の席を取るには、2つのコツがあります。

1.初日をはずして、2日目の公演を買うこと。
  チケットは、後半になればなるほど、売り切れます。
2.チラシを見つけたら、すぐ申し込むこと。
マスコミ広告よりも、チラシがいちばん情報が早いです。

                        中谷彰宏拝
P.S.
東洋美人の魅力を、再発見しました。君も含めて。