パソコンに向かわない間も、書いている。
親愛なる君に

「いったい、いつ本を書いているんですか?」
と、よく聞かれます。
ボウリング場でも、ダンスの教室でも、レストランでも、聞かれます。
こんなに毎日のように、ボウリング場にいて、ダンスの教室にいて、
レストランでデートしているのに、本が5日に1冊のペースで出るというのが、
信じられないみたいです。
僕にとって、本を書くのは、パソコンに向かっている時だけではありません。
真剣にボウリングをしている時も、
真剣にダンスの練習をしている時も、
真剣にレストランでデートをしている時も、
すべて本を書く行為なのです。
パソコンの前にいる時だけ本を書いていたのでは、
とうていこれだけの本を書くことはできません。
だから、「いったい、いつ本を書いているんですか?」という質問は、
もっとも中谷彰宏の生活を垣間見る本質的な質問なのです。
電話で話している間も、
練習のあと、ハリを打ってもらいにいってる間も、書いています。
究極、寝ている間も、書いています。
職業としての作家以前に、
人間としての作家なのです。

                        中谷彰宏拝
P.S.
だから、デートの間も、
「締め切り、大丈夫?」って、心配しなくても大丈夫だよ。