これも、勉強。
親愛なる君に

ボウリングの試合で負けた時は、
「いい勉強を、させていただきました」
と、声をかけて僕は帰ってきます。
仕事でも、うまくいかないことがあると、
「これも、勉強やな」と、自分と仲間を励ましています。
君が落ち込んでいる時も、
「大変だったね。いい勉強したね」
と、声をかけています。
これは、僕のオリジナルの言葉だと思っていたら、
実は、母親の口癖でした。
子供の頃、うまくいかないで涙ぐんでいると、
いつも、「これも、勉強」と、母親から言われました。
「これも、勉強」という言葉は、
うまくいっている時には、使わない言葉です。
涙ぐんでいる時に、使う言葉なのです。
これを、今年の年賀状の言葉に選びました。
涙がこぼれそうになったら、こうつぶやきましょう。
「これも、勉強」
できれば、大阪弁で読んでください。
できれば、藤山直美さん風の腰があって柔らかい関西弁で読むと、
元気が出ます。

                        中谷彰宏拝
P.S.
今年1年も、またいろいろ涙をこらえながら、一緒に勉強しようね。