いい話をするのは、いちばん難しい。
(さだまさし『話のアルバム』)
親愛なる君に

さだまさしさんのコンサートでいちばん楽しみなのが、
ステージトークです。
本当に面白くて、とうとう1時間に2曲しか歌わないで、
あとはほとんどしゃべっているというコンサートなんかに出くわしたら、
最高の幸運です。
テレビで、さださんのコンサートの放送がある時、
たいていステージトークが大幅にカットになっていて、
それが残念でもあり、生を知っている人にとっては、
「残念と言える優越感」も味わえます。
さださんのステージトークだけを集めたCDを聴きました。
「トークノーカット版」ではなく、
トークのみのCDだから、凄い。
しかも、全6枚というのだから、やっぱりさださんは
歌も歌える落語家だったことが証明されました。
さださんは、「いい話」をされます。
「いい話」は、いちばん難しいのです。
「いい話」が、嫌味なく話せるには、3つの条件があります。

1.笑いがあること。
2.自分が、いい人ぶらないこと。
3.でも、やさしいこと。

僕も、さださんのように、笑いながら読めるいい話を書きたいと思います。
さださんの語り口が、僕の本のお手本です。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君に話しかける時も、さださんの音楽を聴いてからにしています。