愛する人の寝顔ほど、安心させられるものはない。
親愛なる君に

僕は、パソコンに向かうと、ほとんど指は止まりません。
書くことは、もう頭の中に下書きができあがっているからです。
唯一、指が止まる瞬間があります。
僕が、パソコンに向かって原稿を書いているそばで、
オードリーが寝はじめました。
すぐそばにいるのではなくて、
すこし離れて、ちょうど僕の顔が見えるところで寝るのです。
オードリーの寝る基本態勢は、仰向けです。
両手を胸の前でそろえて、足を広げて、
おでこを床にくっつけて寝るのです。
最初は、目を開けたままで、じっと僕のほうを見ているのですが、
だんだん眠くなって、まばたきが多くなります。
こうして、目を閉じていきます。
この時、安心しているのは、
オードリーよりも、きっと僕のほうなんですね。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君の寝顔も、つい見とれているよ。