暴力夫の役を演じると、気持ちがやさしくなる。
親愛なる君に

今度の2時間ドラマは、ドメスティック・バイオレンスが、テーマです。
その暴力夫を、僕が演じています。
全編、暴れまくっています。
奥さんの有森也実さんを殴る、蹴る、投げ飛ばす。
4歳の子供を踏みつける。
心臓の悪いおじいさんを、張り倒す。
まさに、鬼畜のような役です。
今までは悪役でも、知能犯が多かった僕としては、新境地で楽しんでいます。
スタンバイ待ちの間に、男の子役の子が、じっと僕をにらんでいるのが、
芝居ではなく、まさに鬼畜のワンシーンのようでした。
ぼこぼこに殴ったあと、「痛かったか?」と、急に優しくなるのです。
「意外に、こういう男と別れられないんだよね」
と思ってもらえれば、いいと思います。

                        中谷彰宏拝
P.S.
そんなところを見ても、嫌いに、ならないでね。