福紙と出合えたら、きっといいことがある。
親愛なる君に

本のページの中で、
ページの端が折れ曲がっていることがありますね。
広げると、本からはみ出してしまう。
これを「不良品だ」と思って、交換してもらったことはありませんか。
または、ちぎったりしていませんか。
もったいない。
これは、「福紙」(ふくがみ)と呼ばれるものです。
「カミ(神)」が、中に入っているということです。
そっと、拝んで、折りたたんでおきましょう。
この本が当たるのは、すごく縁起がいいことです。
今は、製本の技術が進んでいるので、
めったに当たることはありません。
レジで気づかれて、「交換しましょうか」と言われても、
「いいです」と、さりげなく遠慮しましょう。
「さりげなく」が大切です。
そうでなければ、レジの人に「福紙」を知っていると気づかれます。
「福紙」を知っているレジの人は、
自分用にしようと思ったのに、「このお客さん、なかなかやるな」と、
顔を覚えてくれるはずです。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君の持っている本の中にも、きっと「福紙」があるよ。