話し合って、考えさせて、ほめる。
(坂井邦晃先生)
親愛なる君に

新潟で小学校の先生をされている坂井邦晃先生の書かれた
『小学校1年生が熱中する図工授業』(明治図書)を読みました。
坂井先生の指導の仕方は、ユニークです。
「絵の完成を目的としない」のです。
子供たちは、絵を描くことより、先生と話し合い、考えることで、
絵を描く楽しさを教わります。
多くの小学校の図工の時間は、
「○○の絵を描きなさい」と、お題を出されて、
描いて、採点して終わりでした。
これでは、絵の上手な子も、苦手な子も、
テストを毎回受けているのと同じでした。
「のびのび」「自由に」という口実のもとに、
「何も指導しない」という形で、
図工の時間は、自由時間になってしまっていました。
図工の授業を見ると、その先生が、
どういう教え方をしているかが、よくわかりますね。
僕にとって、図工で素晴らしい先生にめぐりあえたことは、
何より幸運なことでした。
父親が僕の絵の先生であり、
小学校の先生も、僕はほめ上手な多くの先生にめぐりあえました。

大人が読んでも、勉強になる本でした。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君の絵も、僕は好きです。