凄い役者は、誰が演じているか、気づかせない。
親愛なる君に

今年のお気に入り俳優ベスト2・3は、
『略奪者』のジャン=ユーグ・アングラードと、
『あずみ』のオダギリ・ジョーです。
2人の共通点があります。
映画を見終わって、クレジットタイトルが出る時に、
「あの印象に残る役者は、誰だろう?」
「そういえば、あの役者は、どこに出てたんだろう」
「えっ、あの役が、あの役者だったの?」
と、3度ビックリさせられることです。
よく知っている役者なのに、気づかされないのです。
それが、役作りの凄いところです。
「似てるけど、違うかな」とすら、思わせないのです。
「待ってました」と拍手で出るより、
「あれは、誰だろう?」って気になってるほうが、より凄い。
そんな本の読み方も、素敵ですね。
「この本、面白いなあ」と思って読んでいたら、
大好きな作家が書いた本だった……というみたいにね。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君が、同じ役者に注目してたというのが、さすが。