敵役の凄みは、愛人の美人さで、表現される。
親愛なる君に

いい役者は、意外に、シリアスなドラマよりも、
アクション映画に、多い。
今年、気になる女優のベスト2・3は、
『マトリックス・リローデッド』から2人。
1人は、ネオの恋人。
長身で、クールで、強くて、セクシーというのがいい。
パート1より、ラブシーンが増えたのが、よかった。
ベッドシーンまであるので、
アメリカではR指定になって、ファミリー客を呼び込めませんでした。
観客数を減らしてでも描いたラブシーンの覚悟に、拍手。
もう1人は、敵役の愛人。
ネオに、秘密を知りたいなら、恋人の彼女の前で、キスをしてと迫る。
しかたなく、ネオがおざなりなキスをする。
おざなりなキスだと、あとで恋人に、「あれは、形だけだった」と
言い訳できるからね。
「そんなんじゃ、教えられない、もっと感情をこめてして」とさらに、求める。
恋人が、それを見ているといういいシーンです。
アクションシーンと同じくらい、ハラハラしました。
『リローデッド』は、けっこう大人の話になっています。
そうやって迫るのが、美人だから、ドラマになる。
敵役の凄みを出すのは、愛人の美人さなのです。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君も、アクション映画向きだね。