緊張してもらうのも、うれしい。
(語尾消え声かけ・中消え声かけ)
親愛なる君に

「語尾消え声かけ」を、よくされます。
「あっ……」と言って、会釈をされるのです。
たぶん、そのあとに、「中谷彰宏さんですね。本、読んでます」
という言葉が続くのだろうけど、
ビックリして、声にならないのです。
そうなると、あとの言葉を僕が続けるのもヘンで、妙な間になります。
結局、「ありがとうございます」という、「先走り返事」になります。
僕だけかと思ったら、美人秘書室のみんなも経験しているそうです。
外で勤務先を書く時に、「株式会社中谷彰宏事務所」と書くと、
「あっ、ひょっとして……」で、「語尾消え声かけ」になるのです。
そうなると、「たぶん……」と、「先走り返事」しかなくなります。
それでも、一生懸命声をかけてくださるのは、うれしいことです。
「中消え声かけ」もあります。
緊張しすぎて、声にならなくて、口はパクパクしているんですが、
声が聞き取れないのです。
「お聞きしていいですか。中谷さんって、……(パクパクパク)……
なんですか?」
聞き直すのも失礼な気がして、こう返事します。
「えっ?……まあ、そうですね。ありがとう」
「やっぱり、そうなんだあ」
やっぱり、なんだったんでしょう。

                        中谷彰宏拝
P.S.
いつでも、声をかけてください。
ボウリングの試合と練習中以外なら、OKです。